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太田川放水路でハマガニ発見

「このカニ、何でしょうか。」と問い合わせのメールが
今朝ほどありました。

太田川放水路の河川敷で塩生植物を観察している中1の
あかりさんのお母さんからでした。

添付の写真を見れば、一目瞭然、ハマガニでした。


あかりさんが、植物を観察中に突然出くわし、面食らったようです。

「こっちをじーっと見ている。」と。

なにせ巨大なカニで、逃げませんから不気味だったことでしょう。


同行していたお母さんも、これは貴重なカニに違いないと直感。

ただちに現地で撮影し、採集して持ち帰られました。

普通の女性なら、いえいえ、男性ですら尻込みされるところですが、
さすがにお母さんも干潟生物研究会のスタッフの一人。
写真だけでなく本物を持ち帰るなんぞ、たいしたものです。

昼頃に事務局に持ち込まれました。

来週の日曜に予定されている第3回干潟観察会に持参し、
参加なさった方にお見せし、その後、もといたところに
返そうとおもいます。


太田川放水路でのハマガニの記録は、いまのところないようです。
第1回の観察会でハマガニの資料をつくり、放水路にもいるはずですと
予言していました。
それらしき巣穴をみつけていましたから。

しかし、こんなにも早く、しかも塩生植物観察中の女子中学生が
第一発見者になるとはまったくの予想外でした。


こうして、いろいろな方の努力や発見によって情報が集まり、
しだいに、太田川感潮域の豊かな生物相が明らかになってきつつあります。


ハマガニが入っている水槽にカメラを入れて撮ろうとしたら、
おそわれそうになりました。

なかなかの迫力です。

sizeretouchRIMG12926.jpg


ただ、草食性の強い雑食で、ヨシの葉などを食べています。

                   (文責 久家光雄)
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[ 2013/06/20 22:08 ] レクチャー | TB(0) | CM(0)

アカテガニの胃の中に石

アカテガニを飼育中に脱皮が始まりました。

干潟ガールズが脱皮直後のアカテガニを生理実験のために
解剖すると、直径3㎜ほどの白くて丸い石が体内から出てきました。

sizeretouchDSC_6158.jpg

これを胃石といいます。

ザリガニでは聞いたことがあったのですが、アカテガニの
胃石ははじめて見ました。


エビやカニでは成長の過程で何度か脱皮してしだいに大きくなります。

ヘビや昆虫では脱皮でいいのですが、エビやカニでは「脱殻」?という
イメージですね。


エビやカニの殻がかたいのは、カルシウムが沈着しているからです。

カニの抜け殻を触ったことはありませんか。
ブヨブヨしていますね。

これは、脱ぎ捨てる前に、殻の中からカルシウムをいったん体内に
回収するしくみがあるからです。

その後新しくできた殻にこのカルシウムを届けて殻を固くするのです。

要するに、カルシウムをリサイクルして使おうという実に合理的なしくみです。

海にすむカニでは、海水中にカルシウムがたくさんありますから、
体内にはあまり貯えなくてもすむのですが、淡水にすむもの
たちは外から補給できませんので、できるだけ多く回収しておく
必要があります。

そのため、カルシウムをいったん炭酸カルシウムにして石のように丸め、
貯えておくのです。
これをやっているのがザリガニやアカテガニ、クロベンケイガニなど
だそうです。

炭酸カルシウムといえば、貝殻やサンゴなどもそうですね。

この固い石、干潟ガールズは、うれしそうに持って帰りました。
学校で本当に炭酸カルシウムかどうか、溶かしてみるとかいっています。

(文責 久家光雄)
[ 2013/06/11 11:21 ] レクチャー | TB(0) | CM(2)

タイワンガザミ

江田島での干潟観察会がこの土曜に行われます。

まだ入れますので、ご希望があればお申し込みください。
要領は、広島干潟生物研究会のHPにあります。

昨年の江田島での観察会ではタイワンガザミがみつかりました。

以前は瀬戸内海ではめったに見られなかったようで、稲葉明彦先生が
まとめられた「瀬戸内海の生物相Ⅱ」(1988)では、「珍しい」の
マークがついています。

近年では、広島湾にもずいぶんと入り込んでいるようで、むしろ
網にかかるのは本来のガザミよりもこのタイワンガザミの方が
多いと聞いています。

昨日、太田川放水路河口付近で採集されたタイワンガザミの
幼個体が持ち込まれました。

採ったのは、真路くんとお父さんです。

sizeretouchDSC_4807.jpg

sizeretouchDSC_4789.jpg


タイワンガザミのオスは独特の青い模様があるのですぐに
わかりますが、メスの色合いはガザミによく似ています。

写真の個体はオスですが、まだ幼個体なので青い色彩が
はっきり出ていません。


ガザミとタイワンガザミを確実に違いを見分けるには、
ハサミ脚の長節を見るといいでしょう。

ガザミにはトゲが4本ありますが、タイワンワンガザミには
トゲが3本しかありません。

sizetrimretouchDSC_4734.jpg
(撮影 3枚とも久家光雄)

スーパーにも時々出ていますから、どちらのカニか見分けて
ください。

                           (文責 久家光雄)
[ 2013/05/20 09:32 ] レクチャー | TB(0) | CM(0)

干潟の穴ぼこ

先日の大潮の干潮時、天満川の昭和大橋の上から干潟をのぞいて
みました。

小さな穴ぼこがたくさんあります。

これは、おもにはアナジャコの巣穴だとおもわれます。

sizeretouchR0013736.jpg

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(撮影 2枚とも久家光雄)


この巣穴がアナジャコのものであれば、内側がきれいにコーティングされて
おり、触ったらすぐにわかりますが、あいにく干潟に踏み込めなかったので
確認していません。


アナジャコの巣穴は、上部はUの字形ですが、その下は直線状になっていて
深さは2メートルに達するものもあるそうです。

ですから少々掘ったくらいではお目にかかれません。
そこで、穴に筆を突っ込んでいやがって出てきたところを
つまみ出すとか、生きたアナジャコにひもをつけて
穴に入れ、友釣りをするとか、いろいろ工夫がなされているようです。

わたしも筆ではけっこう釣ったことがあります。


巣穴がたくさんあれば、それだけ干潟の表面積がふえ、
砂の表面のバクテリアによって水が浄化されやすくなります。

また、潮の満ち引きの際に酸素が水中に供給されますから、
やはりバクテリアが有機物を分解しやすくなります。

いっけん何の役にもたっていないとおもっていても、こうして
大きな仕事をしているのですね。

                         (文責 久家光雄)
[ 2013/05/17 21:54 ] レクチャー | TB(0) | CM(0)

ハマヒルガオが咲きはじめました

第2回の干潟観察会の案内が干潟研(広島干潟生物研究会)の
ホームページにアップされました。

定員50名ですので、お早めにお申し込みください。

さて、今日5月3日、干潟を歩いていると、ハマヒルガオが
咲いているのをみつけました。

5月に入ったとはいえ、まだ寒いのですが、ちゃんと咲きはじめて
いました。

場所は、太田川放水路左岸の、新己斐橋と旭橋の中間よりも
やや下流です。

sizeretouchRIMG12564.jpg

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(撮影 久家光雄)


日本全土どころか世界中の温帯から熱帯に広く分布しているようです。

地下茎で増えていきますので、所によっては砂浜がハマヒルガオで
敷き詰められるようなこともあるのですが、あいにくこの河川敷では
ささやかな群落です。

しかもヨシの群落と混在していますので、見た目には窮屈そうです。

葉っぱが独特の心臓形で、厚くてツヤがあります。
写真は、曇天で撮ったのでツヤがよくわかりません。

さらに花が増えたころ、天気の良い日を選んでジュニアカメラマンたちと
出かけ、ツヤがよくわかる写真を撮ってもらいたいとおもっています。


葉が厚いのは、体内に水分を貯えているからでしょうね。
ツヤがあるのは、うすい透明の膜(クチクラといいます)があり、
強烈な日光のもとで体の水分の蒸発を防ぎ、また、海水の塩分に対しても
プロテクトしているのでしょう。

人類にとって特に役立つとか害になるとかは聞いたことはありませんが、
可憐な花ですので、どうぞ鑑賞に出かけてみてください。

長靴はいりません。
河川敷から見られます。

(文責 久家光雄)

[ 2013/05/03 22:25 ] レクチャー | TB(0) | CM(0)