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太田川放水路でヒトハリザトウムシ発見

昨日、太田川放水路左岸の三滝橋直下のヨシ原で、
捨てられていた発泡スチロールのブイを押しのけたところ、
ヒトハリザトウムシを数個体みつけました。

成体では背中に針状のトゲが1本上向きに生えるのですが、
この個体はまだ体長わずか2ミリメートルの幼体で、トゲは
まったく見えません。

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sizeretouchDSC_3947.jpg
(撮影 2枚とも久家光雄)

成体の写真は、こちらをごらんください。
江田島で撮ったものです。
あいにくその写真でも背中のとげははっきりしませんが、、、。


さて、このヒトハリザトウムシ、なぜか海岸もしくは潮の上がってくる
河口にしか生息していません。
どこかに塩分をキャッチするセンサーがあるのでしょう。


レッドデータブックでは、環境省でも広島県でも、それぞれ準絶滅危惧種に
指定しており、広島市では、縮景園での記録が残っているようです。

昨年、わたしは白島九軒町の河原でみつけていますが、
これは縮景園にほど近いので、その延長とみるべきでしょうね。

ところが、今回みつけた場所は、そこよりやや離れています。

ヒトハリザトウムシの産地

これまでヒトハリザトウムシといえば、海岸の岩場に群居している
ところを何度も見ていますが、ここでは、ほんの数個体がほそぼそと
生息している感じです。
発泡スチロールやダンボールをひっくり返して目を凝らすと、そこに
1、2個体みつかる程度です。

おそらく、太田川の川岸がコンクリートで固められる前には、連続的に
分布していたのだとおもいます。

それが、河川改修であっという間にすみ場所をうばわれながらも、
したたかに生き延びた個体が、わずかばかりのヨシの茂みに
なんとか生活場所を確保したといったところでしょうか。

このヨシの茂みは、長さ60メートル、幅は最大でも20メートルほどの
規模で、広大な芝生にポツンと取り残されたかっこうです。
近くにヨシ原がないので、他の個体群とは交雑はまず不可能です。

人の頭ほどの石は何個かありますが、それ以外に凹凸はなく、
もちろん1本の木も生えていませんから、夏の日中はヨシ原全体が
高温になり、乾燥し、動物たちにとってきわめて厳しい状況に
なるとおもわれます。
ダンボールや発泡スチロールのゴミでできる陰が、むしろ彼らの
生活を支えているといっていいでしょう。


このヨシ原が火災にあったり、増水で水没したりしたら、おそらく絶滅すると
おもわれます。

このように、多くの動物たちが、人間の営みの結果、生息地を分断され、
絶滅への歩みを進めていることを思い起こすきっかけとなりました。

(文責 久家光雄)
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[ 2013/05/05 22:26 ] 干潟このごろ | TB(0) | CM(0)

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